【コラム】川渡るためには既存の橋を壊す前に新しい橋を架けるべき=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.08.30 10:32
第3に、韓国が米国をテーブルの反対側に押し出す局面に平壌(ピョンヤン)がソウルの言動を何も重視していないように見える。北朝鮮はすでに様々な卑劣な言葉で韓国の指導者を責め立てている。ソウルはいかなる手段を使ってでもワシントンを動かし制裁解除を引き出した後で経済支援に率先しろというのが平壌の要求だ。しかし、ワシントンへの影響力がないソウルに向かって、いわゆる「我々の民族同士」の精神で北朝鮮の核問題の解決に歩み寄る可能性はより希薄になるだろう。
国家は個人とは違う。感情表出を控えるべきだ。今我々の周辺を見渡せば、再選街道でいかなる行動もはばからないトランプ、戦争ができる普通国家を目指す安倍、中国夢を掲げて米国との対決を辞さない習近平、しかも核保有国を自負しつつ韓国を下の階段に突き落とそうとする金正恩(キム・ジョンウン)が粘っている。どこにも我々の感情が作用する空間はない。
それでも我々は、日本・中国・米国を含む対外関係と南北関係に関して感情過剰の兆候を見せてきた。昨日今日のことではない。いわゆる「国民情緒」が過度に投影された政策は、持続性がないだけでなく危険でもある。分断の弱点を抱えて、強大国を相手にしなければならない韓国の場合、なおさらそうだ。むしろこの時代に、我々に必要な精神はトウ小平が強調したように暗に力を養い、未来を図ることだ。韓国型「韜光養晦」のアプローチだ。