サムスン「視界ゼロ」…超格差が消えないか危機感
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.08.30 08:15
「国民の皆さまにご心配をかけ、申し訳ございません」。サムスン電子は29日、最高裁判所の判決直後に立場を表明しながら、このように伝えた。最高裁の判決をきっかけに国民に反省の意を表し、過去の過ちとは一線を画するという意志の表示だった。「国政壟断」事件の捜査が始まってから3年間、李在鎔(イ・ジェヨン)副会長が拘束、起訴されて1・2審判決を受ける間、サムスンの公式的な立場が出てきたのは初めてだ。
サムスン側は「この数年間、対内外の不確実性のため困難があり、未来の産業を先導するための準備に集中できなかった」と伝えた。続いて「不確実性が強まる状況で、これから危機を克服して国家経済に寄与できるよう多くの支援と声援をお願いしたい」と訴えた。
この日の最高裁の判決を受け、サムスンは「視界ゼロ」の不確実性を迎えることになった。破棄差し戻し2審でいかなる判決が下されるかにより、再びトップ不在の状況を迎える場合もあるからだ。これはサムスン電子のグローバル1位、超格差戦略に支障をきたすという懸念に結びつく。匿名を求めたサムスン電子の関係者は「外部に知られているものより内部の危機感ははるかに強い」と伝えた。「技術発展ペースが速いICT(情報通信技術)産業の特性上、投資や意思決定のタイミングを逃せば三流企業に転落することもある」ということだ。