【社説】さらに冷徹な経済・外交戦略がなければ「禍を転じて福となす」は不可能だ=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.08.05 11:18
韓日関係が1965年国交樹立以降最悪の葛藤局面を迎えている。韓国をホワイト国リストから排除した日本の措置は自由貿易体制を揺るがす処置で撤回されて当然だ。貿易の武器化は相手を圧迫する手段になり得るが、自国にも被害が及ぶほかはない。それでも歴史・外交問題を経済問題に拡大した日本の挑発には「戦争可能な正常国家」の日本に向かった安倍首相の野心が敷かれている。
日本の極悪非道な行動にわが国民が怒るのは当然だ。国民の感情を尊重してこれを「克日」の契機にするのは政府の当然な責務だ。しかし、消耗的反日感情をあおったり、これに便乗したりするのは国益に役立つことができない。
韓国政府は今回の事態を「経済戦争」として総力をあげて対応することを宣言した。しかし「二度と日本に負けない」という確約だけでは戦争で勝つことはできない。冷静な戦略と現実的対応が必要だ。基礎素材および部品、装備産業の対日依存の脱皮は韓日葛藤局面のたびに出てくる話だが、今までこれといった改善はなかった。努力が足りないせいでもあるだろうが、それだけ難しいということだ。韓国は日本で素材・部品・装備を輸入して半導体・OLED・化学など中間材と資本財を作ってこれを海外に輸出する産業戦略を取ってきた。このような戦略が今までは成功的だったが、グローバル供給網で弱点も発生した。今回の韓日衝突はこのような弱点を振り返るきっかけになった。しかし、産業構造の再編や基礎技術の開発が決心するからといって短期間で実現できることではない。興奮する代わりに緻密な中長期戦略をたてて着実に実践していくことだけが正解だ。