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【コラム】弁護士の文在寅と大統領の文在寅

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.07.16 13:47
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哲学文化研究所が刊行する季刊誌『哲学と現実』最新号(2019年夏)に目を引く内容があった。梁承兌(ヤン・スンテ)梨花女子大名誉教授の「韓国の進歩、虚構と偽善の歴史意識から清算すべき」と題した28ページにわたる特別寄稿だ。

梁教授は進歩が韓国の現代政治史で歴史意識を主導してきたのは事実だとし、その原因を韓国の保守の乏しい歴史意識に見いだしている。保守は反共という強圧的理念に傾倒し、教科書要約レベルの自由主義理念を標ぼうしたにすぎないという批判だ。しかし歴史意識の乏しさで言えば、韓国の進歩もそれほど変わらないと主張する。今でも1980年代の運動圏の必読書『解放戦後史の認識』水準にとどまっているということだ。

 
我々は自ら近代化を追求する力があったが、不道徳な日本帝国主義の暴力によって国権を侵奪されて自然発生的な近代化を追求する機会を剥奪され、解放後に統一と民主主義を実現する十分な力を備えていたが、外国勢力と結託した親日・独裁勢力のために分断され、民主主義の実現が遅れたというのが、彼が見る韓国進歩の歴史意識だ。

2つの点でこうした歴史意識は虚構であり偽善だと梁教授は指摘する。歴史の流れを総体的に把握できず特定の道徳的な観点で一方的に断罪して粉飾したというのが最初の理由であり、我々自ら負うべき亡国の歴史的責任を他人に転嫁したのが2つ目の理由ということだ。

「文在寅(ムン・ジェイン)政権は虚構と偽善の歴史意識から抜け出すどころか、朝鮮王朝の統治体制の精神的遺産である衛正斥邪理念の教祖的道徳主義と偏狭な民族主義にとらわれて保守的な政策を量産し、不必要な対内外的な摩擦と混乱を招いて国家利益を阻害している」。文在寅政権に対する彼の批判だ。

梁教授の寄稿を長く引用したのは、いつよりもバランスが取れた歴史意識と冷徹な国家理性が必要だという判断からだ。徴用被害者に対する韓国最高裁の賠償判決から始まった韓日葛藤が経済に飛び火している。文在寅政権に対する不満を通商を武器に報復する安倍政権の野卑な行為は批判を受けるべきだ。しかし外交で解決すべき問題を外交で解決できないのは文在寅政権の責任だ。

文大統領は2000年に徴用被害者が日本企業を相手に起こした損害賠償訴訟に原告側の代理人として参加した。この訴訟は2012年の最高裁小部の判決に続き、昨年10月の最高裁全員合議体の判決で勝訴が確定した。その間、弁護士の文在寅は依頼人の利益を代弁する立場から、国家利益を最優先に考慮すべき大統領に立場が変わった。最高裁の確定判決で韓日協定に基づいた両国関係の根幹が揺れる状況になったが、文大統領は三権分立、被害者中心主義、個人の権利尊重という法律家的な原則を挙げて事実上放置した。弁護士の文在寅と大統領の文在寅は異なるべきだが、弁護士の論理に縛られ、押し寄せる津波の前で傍観していたということだ。予想通り日本の報復は現実になり、その被害はそのまま民間が負う。

戦争をしない限り、国家間の葛藤は外交で解決しなければいけない。外交は国家利益を最優先にする国家理性の表現だ。国民の感情に振り回されてはいけない。それを警戒すべき人たちがむしろ国民を煽動している。義兵を起こす時だとか、全羅道(チョンラド)住民が李舜臣(イ・スンシン)将軍と共に12隻の船で国を守ったとか、国債報償運動と金集め運動を思い出す時だとかと言いながら反日感情を煽っている。東学農民革命に言及して「竹槍歌」をフェイスブックに載せた青瓦台の参謀もいる。職をかけて大統領の間違った判断を阻止すべき人たちが、むしろ大統領を良くない状況に向かわせている。

内閣改造を控えて青瓦台参謀がお互い望みの席を手に入れようとして忠誠競争をしているという噂が出ている。苦言と直言はなく、すべて大統領の舌のように振る舞っているということだ。外交がまともに機能するはずがない。政権が交代するたびに墓から掘り出して斬殺するように、過去のことで日本を攻撃する怨念解消外交をいつまで続けるのだろうか。北朝鮮と中国の前では低姿勢を見せ、韓日が解決すべき問題を米国に持ち込んで仲裁してほしいと駄々をこねる甘えの外交をいつまで継続するのだろうか。

すでに水はこぼれてしまった。今からでも冷徹な国家理性に基づいた大人の外交で国益の損傷を防ぐ必要がある。失錯があったとすれば潔く認め、日本と妥協点を見いださなければいけない。総選挙を控えて経済の失政と南北関係の膠着を日本たたきで挽回する考えなら、これほど大きな誤算はない。

「本当に強い者は戦いに負けた時、相手の強さを認め、さらに強くなろうと努力する。卑怯で弱い者は戦いでやられてもやり返す計画を立てられず、あちこち愚痴を言いながら『あいつが殴った』と騒ぎ立てる」。梁教授は我々が今そのような姿ではないか問うている。

ペ・ミョンボク/中央日報論説委員/コラムニスト

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