【社説】「韓国企業格下げ」…S&Pの警告に耳を傾けるべき
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.07.12 14:39
米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が報告書で「韓国200大企業の格付けが2014年以降初めて否定的サイクルに入った」と評価した。厳しい営業環境と攻撃的な財務政策、規制リスクが負担ということだ。S&Pはすでに昨年末から韓国企業の格付けを見直してきた。KCCと現代自動車は格下げされ、SKハイニックスとSKテレコム、イーマート、LG化学などは格付け見通しが下がった。またS&Pは韓国の今年の成長率予測値を2.4%から2.0%に下方修正した。
S&Pがこのように評価したのは、グローバル需要が鈍化した中で貿易紛争が激しくなり、輸出に依存する韓国企業の業績が落ちたからだ。いま財界では米中貿易紛争、日本との通商摩擦など悪材料が続いている。このためS&Pは輸出依存度が大きい半導体とスマートフォン、自動車、石油・化学産業が今後1、2年間は厳しい営業環境に直面するという見方を示した。代表的な輸出企業のサムスン電子とSKハイニックスの今年1-3月期の営業利益は前年比でそれぞれ60%減、69%減となった。ほかの主要産業も振るわないのは同じだ。またS&Pは電気・通行・通信関連の料金引き上げを抑える政府の政策で負担が大きい韓国電力の事例を挙げ、韓国の企業がまだ規制リスクを避けられずにいると指摘した。未来の事業を発掘するために多くの企業が投資を増やしたり(LG化学、SKイノベーション)、M&A(企業の合併・買収)を進める(KCC、SKテレコム)ことも財務リスクを高める要因として提示された。