「金正恩委員長、国家の代表」…北朝鮮、憲法で正常国家化へ試み
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.07.12 08:06
北朝鮮が金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長を「国家の代表」と憲法に明文化した。4月11日開催した最高人民会議第14期第1回会議でだ。北朝鮮は憲法改正3カ月後である11日、対外宣伝メディア「ネナラ(わが国)」のウェブサイトに全文を公開した。北朝鮮が憲法をオンラインで公開したのは今回が初めてだ。改正憲法によると、金正恩氏の肩書である国務委員長は「国家を代表する最高指導者」に位置づけた。事実上最高指導者から憲法上最高指導者になった。一流国家を目指すという試みと見られる。
北朝鮮は憲法序文に核保有国という表現は維持し、先軍思想は削除した。核保有国という表現を維持したのは米国との非核化交渉に核保有国の資格で臨むという北朝鮮の立場を再確認したものと分析される。米国との交渉で平和協定まで念頭に置いたという分析もある。
改正憲法は第100条で「国務委員会委員長は国家を代表する朝鮮民主主義人民共和国の最高指導者」と明らかにした。北朝鮮は2016年6月、憲法を改正して新設した国務委員会委員長を「朝鮮民主主義人民共和国の最高指導者だ」と明示した。過去、最高人民会議常任委員長が引き受けた対外国家首班の資格を国務委員長が持つように公式化したわけだ。改正憲法は同時に最高人民会議常任委員長に対しても「国家を代表し、他国使節の信任状、召喚状を受け付ける(第116条)」と記した。この部分は既存の憲法と変わっていない。すなわち、憲法上国家代表者が国務委員長、最高人民会議常任委員長2人になった。だが、国務委員長(金正恩氏)は「国家を代表する最高指導者」と、最高人民会議常任委員長〔崔竜海(チェ・ヨンヘ)氏〕は「国家を代表して他国使節の信任状、召喚状を受け付ける」と明らかにし、業務の性格を別にした。重要な外交は金委員長が引き受け、信任状の受け付けなど日常的外交業務を崔竜海常任委員長が行う方式だ。