【コラム】状況に汲々とした韓国外交、全体を鳥瞰する視野を持つべき(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.06.28 09:31
韓国外交に赤信号が灯った。政府が注力してきた北核問題は2月のハノイ米朝首脳会談決裂から4カ月が過ぎたが、交渉再開の動きがほとんどない停止状態だ。北朝鮮は5月に短距離ミサイル試験発射を通じて圧力を加えながら「先に制裁解除」を要求している。米国は実質的な非核化なくしては制裁解除もありえないという立場を堅持し、両側は平行線をたどっている。北朝鮮は仲裁役を自任していた韓国にも余計な口出しはするなとし、南北関係にも冷たい風が吹いている。米朝が互いに自国に有利な時間ゲームだと認識する中で、北核も南北関係も視界ゼロの状況だ。
主要国との関係も冷え込んでいる。米国とは表向き問題がないようでも、4月の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の訪米時、単独首脳会談が5分にすぎなかった事例からも分かるように、北核・インド太平洋戦略・南シナ海・在韓米軍・ファーウェイ(華為)などのさまざまな懸案で円滑ではない。日本とは修交以来、最悪かつ最長の危機に面している。強制徴用や日本軍慰安婦など歴史懸案に対する消極的対処が両国の国民感情を悪化させ、相互信頼が崩壊して経済・文化・観光など非経済分野への被害も大きくなっている。