【社説】対北融和ムードの中で安全保障に隙…韓国軍は弛緩を防ぐべき
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.06.20 09:40
15日に三陟(サムチョク)港であった北朝鮮漁船の亡命は、弛緩した軍の紀綱をそのまま表している。2015年9月に発生した非武装地帯(DMZ)の「ノック亡命」と同じだ。当時も北朝鮮兵がDMZの鉄柵を越えてきた後、韓国軍の哨所の扉をノックして亡命の意思を伝えた。韓国軍は全く気づかなかった。発表の過程も似ている。当初は軍当局が韓国軍が亡命を誘導したと嘘をついたが、後にノック亡命と告白した。今回も合同参謀本部は当初、北朝鮮の漁船が三陟港近隣で発見されたと明らかにした。しかし問題が膨らむと、亡命漁船は三陟港に停泊していて住民の通報で確認したと言葉を覆した。警戒の失敗に加え、亡命の過程までも縮小、隠蔽したのだ。
軍当局によると、北朝鮮住民4人が乗った北朝鮮漁船(長さ10メートル)は9日に北朝鮮の鏡城(キョンソン)を出発した。東海(トンヘ、日本名・日本海)の北方限界線(NLL)は12日に越えた。14日夜には三陟港から4-6キロ離れた沖でエンジンを切って待機した後、夜が明けると港に入ってきた。これについて韓国合同参謀本部は「波による反射波と認識した」と、探知できなかった理由を伝えた。