米中貿易戦争で片方に寄るのは致命的敗着(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.06.17 16:51
中国国務院は1日、『中米経済貿易交渉に対する中国の立場』という白書を発表した。協力に原則があり交渉にもマジノ線があるという点を強調しながら、「対話を望むなら扉を開いておくが、戦おうとするのなら最後まで対抗する」という覚悟を示した。米国も世界貿易機関(WTO)で中国の開発途上国の地位を剥奪し、中国の米国株式市場上場に対する制限を検討すると主張した。必要なら1882年に採択された「中国人排除法」(Chinese Exclusion Act)を連想させる人的交流カードも排除しないなど「力による交渉」戦略は終わらないようだ。
米中貿易戦争に対する中国の態度は数段階を踏んだ。昨年3月に米国が2000億ドルの中国商品に10%の追加関税をかけて貿易摩擦が始まった。中国はこれを「戦争」と見なして対応したが、数カ月後の9月18日に『米中貿易摩擦白書』を出し、速やかに交渉モードに転換した。米国が「描いた虎」でなく「本当の虎」ということを知り、覇権国の米国を相手にするには政策手段が脆弱だったからだ。
しかしトランプ大統領は中国の発展戦略と社会主義存在方式などを問題に取り上げるなど戦線を拡大した。中国もこれ以上退く政治的空間がなくなり「中国の道」を宣言した。4月に中国共産党中央委員会の機関紙「求是」は2013年1月に習近平総書記がした非公開演説「中国特色社会主義の堅持と発展に関する問題」を6年以上も経過した時期に電撃的に公開した。カール・マルクスの「共産党宣言」の写真を共に掲載しながら「中国社会主義の道は歴史の結論であり人民の選択」という政治メッセージを発信した。その後、人民日報と国営メディアは「バラだけ残してトゲだけ与える」米国に対して人民戦争で対応すべきだという論評を連日出した。