【社説】対話モメンタムを生かすには北朝鮮が先に変わるべき
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.06.13 11:11
シンガポール米朝首脳会談1周年を迎え、膠着状態の非核化交渉に再開の動きが見え始めた。トランプ米大統領は北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長から「美しい親書」を受けたという事実を公開した。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が一昨日、訪問地のフィンランド・ヘルシンキで「いま3回目の米朝首脳会談について米朝間で対話が行われている。近く南北間、米朝間対話が再開される可能性があると信じる」と述べたのと重なる。文大統領は12日、オスロでも南北首脳会談、米朝首脳会談に対する意志を再確認した。金正恩委員長は金与正(キム・ヨジョン)労働党第1副部長を板門店(パンムンジョム)に派遣し、李姫鎬(イ・ヒホ)さん(故金大中元大統領の夫人)の死去に弔意文と弔花を伝える誠意を見せた。
韓米朝間に対話のモメンタムが生じるのは歓迎すべきことだ。しかし本格的な対話と交渉につながるには越えるべきヤマが多いのも事実だ。何よりも北朝鮮の立場の整理と態度の変化が強く求められる。ハノイ会談が決裂し、その後も米朝が平行線をたどったのは、非核化案をめぐる根本的な立場の違いのためだ。北朝鮮は「段階的・同時行動」方式を固守しながら対北朝鮮制裁の緩和という当面の目標に集中したが、「一括妥結式ビッグディール」を望む米国は制裁緩和要求に全く応じなかった。