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【社説】労働組合利己主義と政府の傍観で疲弊する韓国経済

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.06.05 09:52
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タワークレーン運転士は全国民主労働組合総連盟(民主労総)や韓国労働組合総連盟(韓国労総)に加入しなければ建設現場で働くことができない。二大労働組合が「実力行使」で阻む。建設業の収益性が悪化しても施工者はクレーン運転士の給与を減らすことができない。毎年7-8%の人件費引き上げを要求し、ほとんどが受け入れられた。クレーン運転士のストライキは操業の中断につながり、これは工事期間の延長を意味する。建設会社に生じる莫大な損害を担保にした集団利己主義的な形態がこうした慣行になった。

すると建設業者は地上で遠隔操縦する小型クレーンを現場に投入し始めた。この数年間に1000基以上に増えた。クレーン運転士の仕事はそれだけ減った。すると昨日、全国でクレーン運転士が小型クレーン使用中断を要求して一斉にストライキに入った。タワークレーン約2500基が同時にストップしたことで、建設現場では大混乱が生じている。コスト削減努力は建設会社の立場では当然のことであり、急激な小型クレーン増加はクレーン運転士が自ら招いた側面がある。クレーン運転士は小型クレーンは安全でないと主張するが、客観的な証拠として立証された事実ではない。安全性はストライキの名分にすぎず、雇用を脅かすなという脅迫が本当の目的だ。

 
先日、巨済市(コジェシ)では大宇造船海洋の労働組合が現代重工業の調査団の訪問を阻止した。現代重工業に会社を買収させないためだった。業種が同じ会社が合併すれば事業・組織再編でリストラが進められるしかないというのが労働組合側の考えだ。経営難に陥った大宇造船海洋には10兆ウォン(約1兆円)以上の公的資金が投入された。国内企業間の過剰競争防止などの効果を狙って現代重工業がこれを買収することにしたのは造船業界にとって幸いだった。にもかかわらず労働組合は妨害する。国有化しても自分たちの利益は守ってほしいという要求のように聞こえる。

集団利己主義は労働組合の属性かもしれない。問題は、労働組合が違法な物理力動員で建設現場をストップさせて企業の正常経営活動を妨害しても、対岸の火事を眺めるような政府の態度にある。所管部処は動かず、警察は裁判所の命令を守らず眺めている。警察官に暴行を加えても釈放される。ミン・カムリョン警察庁長は記者らに「最近の様相は社会の法秩序を退行させるのではないか憂慮される」と述べた。あきれる「幽体離脱」発言だ。このような状態で国家経済の活性化を期待できるだろうか。

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