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【グローバルアイ】天皇の「幸せな引退」=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.04.30 10:44
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「生前退位でよかった」。天皇の退位を控えた現在の日本社会の雰囲気を最も適切に表す表現の一つだ。

1989年1月8日に平成時代に変わった当時、数週間前から天皇がいつ亡くなるのかが焦眉の関心事だった。天皇の体温や脈拍など健康状況が毎日詳しく報道された。天皇の死について口にするのは容易でなかったが、首相や外相は外遊を控えた。

 
当時テレビで放送された有名な自動車のCMがあったが、天皇が死去するとCMモデルが「お元気ですか」と言う部分の音声を削除し、口だけ微笑む姿で放送された。喪中に適切でないからだ。

当時と比べると令和時代への移行ははるかに明るく軽快な雰囲気だ。象徴としてのみ存在する天皇の継承だが、あたかも新しい時代が到来したかのように祝う雰囲気だ。コンビニエンスストアではすでに「令和」と書かれたクリアファイルや日章旗セットが販売されている。5月1日0時を控えて各地でカウントダウンイベントも開かれる。

退位が近づくと天皇夫妻が訪問する場所ごとに大勢の人々が集まった。「これまでご苦労様でした」と拍手を送る。福田康夫元首相は今回の天皇の退位を「幸せな引退」と表現した。

現天皇は在任中、常に弱者に対する関心、平和に対するメッセージを言葉と行動で発信してきた。在任中の最後の言葉として注目された昨年12月の誕生日の記者会見で、天皇は「戦後生まれの人々にも(歴史を)正しく伝えていくことが大切と思う」と述べた。多くの人たちが「正しく」に傍点を打ちながら、歴史修正主義で流れている安倍政権に厳しい忠告をしたと解釈した。

その直前には日本政府が米軍基地の建設で住民と対立している沖縄を訪れた。11回目の訪問だった。皇太子時代に火炎瓶が飛ぶ危険な状況でも「どんなことが起きても受け入れる」として沖縄に向かったという。

戦後60年にはサイパン、70年にはパラオなど戦争被害地域を訪れた。天皇は戦争犠牲者を追悼したことを「忘れることができない」と述べた。

今年満85歳の天皇は高齢にもかかわらず非常に健康だという。引退後、天皇ではなく皇室の自然人としてどのような活動をするのか関心は続きそうだ。

ユン・ソルヨン/東京特派員

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