【コラム】ボルトンでなくトランプが交渉を主導してこそ金正恩が信じる(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.03.28 10:41
ジョン・ボルトンというレンズを通せば、ハノイ会談以降の米朝関係と南北関係の展開方向が明確に見えてくる。悪(evil)との妥協を拒否するネオコン世界観が徹底しているトランプ大統領の補佐官(国家安全保障問題担当)がハノイで米朝非核化交渉の主導権を「ハイジャック」する瞬間、韓米朝首脳級連鎖談判で非核化から韓半島平和に進むという好循環構造に亀裂が生じた。
ボルトンはブッシュ政権の軍縮・不拡散担当国務次官と国連大使時代、北朝鮮と不倶戴天の悪縁を結んだ。その幽霊がオバマ政権の8年を飛び越えてきて、新しく構築される韓半島平和体制を脅かしている。
ボルトンは回顧録『屈服という選択肢はない』(Surrender Is Not an Option)で「北朝鮮は自発的に核兵器を放棄しない」ことを前提にした。「北朝鮮核問題を解決する唯一の道は近く訪れることを望む韓半島(朝鮮半島)統一だけだ。…イタリア国民がムッソリーニを、ルーマニア国民がチャウシェスクを処断したように、いつかは北朝鮮人民も金正日(キム・ジョンイル)総書記を処断する機会が訪れるだろう。金正日は…汚く悲惨な死を迎えるはずだ」。ぞっとする言葉だ。彼がいま回顧録を書けば、金正日のところに金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が入るだろう。