【社説】衝撃的な「バーニング・サン」事態、韓国芸能界の自浄転機にするべき
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.03.13 10:38
アイドルグループBIGBANG(ビッグバン)のメンバーであるV.I(ヴィアイ)が社内理事だったソウル江南(カンナム)のクラブ「バーニング・サン」事態が日増しに拡大している。スマートフォンアプリ「カカオトーク」のチャット内容を通じて海外投資者性接待容疑がもたれているV.Iは10日に立件された。11日には歌手でタレントのチョン・ジュニョンがV.Iとのグループチャットルームに性行為の違法撮影映像をシェアしていたことが暴露されて警察が捜査に着手した。3カ月前、クラブ内の暴行事件とこれに対する警察との癒着論争から始まった事態が、V.Iの性接待関与、チョン・ジュニョンの違法撮影物シェア捜査などへ拡大している。メガトン級の芸能スキャンダルに広まる可能性も見える。大衆の衝撃と怒りは大きい。彼らがグループチャットルームで女性をモノ扱いするようにやり取りしたチャット内容はいっそ信じたくないほどだ。
世界的に人気の高いBIGBANGの末っ子であるV.Iは、事業家に変身して「グレート・ギャツビー」をもじった「偉大なスンツビー」というニックネームで人気を博してきた。テレビのリアリティ番組や芸能メディアを通じて情熱の事業家、太っ腹の大金持ちとして紹介された。若年層の羨望を受けてロールモデルになったりもした。その「偉大なスンツビー」の実体が最上流層を対象にした享楽産業、それも麻薬類の流通、性犯罪に関わるブラックビジネスだったことが明らかになっっている。バーニング・サンの中で女性顧客に俗称「ムルポン(デートレイプドラッグ)」をこっそりと飲ませて性暴行する行為が組織的に行われていたという証言が出ている。
V.Iは一昨日、インスタグラムにコメントを載せて引退を宣言した。「社会的物議をかもした事案があまりにも大きく、芸能界の引退を決心した。国民の逆賊として追い込まれようとしているところにYGとBIGBANGの名誉のためにも私はここまでのようだ」という要旨だ。しかし、自分の過ちに対しては謝罪や反省のメッセージがなくひんしゅくを買った。「引退ではなく退出が正しい」「一時ファンだったことが恥ずかしい」などの怒りのコメントが書き込まれた。当初V.Iのチャット内容はねつ造されたものだと反論していた所属事務所YGエンターテインメントにも火の粉が飛んだ。株価まで揺れた。国内状況がリアルタイムに伝播する海外ファンの衝撃も大きい。薬物とセックスに耽溺する西欧のアーティストとは違い、道徳的な清浄さを掲げた韓流そのもののイメージ損傷も小さくないことが懸念される。