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【社説】韓国貧困層所得が18%も減少…所得主導成長、逆効果ではないのか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.02.22 11:49
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韓国の昨年10-12月期の所得分配が史上最悪だったことが明らかになった。所得下位20%世帯の平均所得は前年比17.7%減少した反面、上位20%世帯は10.4%増加して両集団の格差が5.47倍に広がった。統計庁が昨日発表した「2018年10-12月期家計動向調査(所得部門)」の結果だ。

所得の両極化を深めた主犯は他でもない雇用だった。統計によると、上位20%の第V階級と上位40%である第IV階級は平均就業者数をそれぞれ2.4%と1.1%増やした。反面、下位20%である第I階級と下位40%である第II階級は1世帯あたりの就業者数字がそれぞれ20.9%と7.6%減少した。増えた常用労働者を上位世帯が主に占め、下位世帯は減る臨時職に追いやられる様相が明確だったとしている。この結果、第V階級の勤労所得は14.2%増加したが第I階級は36.8%急減した。

 
このような結果は「共に豊かに暮らす包容国家の実現」という文在寅(ムン・ジェイン)政府の目標とは隔たりがある。多くない成長の結実を上位世帯がほぼ独占したという意味だからだ。すでに高齢化と景気低迷に苦しむ下位世帯は雇用からますます疎外され、政府支援だけに頼らなくてはならない状況に追い込まれている。政府の財政余力はもちろん景気全般のためにも良くない信号だ。それでも彼らに政府の支援をするからと言って問題が解決されるという保障はない。今回の調査で全世帯の勤労所得が6.2%増えている間、政府補助金や年金のような移転所得は11.9%増加した。だが、月平均の移転所得は52万ウォンで勤労所得は311万ウォンと差が大きい。移転所得よりも勤労所得を増やすことが個別所帯と全体景気に資するということだ。

そのためには政府が強力に推進する「所得主導成長」を再検討しなければならない。すでに急激な最低賃金上昇と勤労時間の短縮が臨時職を中心にした雇用を大きく減らしたという指摘が少なくない。政府も今回の調査で下位自営業者の事業所得が大幅に減って第II階級から第I階級に落ちた自営業者が少なくなかったと説明している。所得主導成長の副作用を下位自営業者と低所得世帯がかぶった可能性が高いということだ。

低所得層の所得を増やすには結局良質の雇用を増やさなければならない。そして雇用を拡大して安定させることは根本的に市場の役割だ。政府は個別主体の自律性を侵害しない範囲で方向性だけを提示すればよい。だが、今まで見えてきた所得主導成長は、政策目標を成し遂げるために雇用主など経済主体を圧迫して政府予算はもちろん民間資金まではたかせるような様子だった。このようなやり方は短期的には分からないが、長期的な効果を得難い。高所得層はもちろん、低所得層の夢を生き返らせるためにも、経済主体が自主的に適切に資源を分配する好循環構造を復旧させなければならない。分配を改善するには民間雇用と投資を増やして雇用指標を改善することが優先という民間専門家の指摘を、政府は謙虚に受け止めなければならない。

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