韓経:日本工場より賃金20%高いが…基本給増やせというルノーサムスン労組
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.02.08 09:30
韓国自動車業界で日産の小型スポーツ用多目的車(SUV)ローグは「ゴーンの贈り物」と呼ばれる。ルノーサムスン自動車のローグ受託生産契約の獲得においてカルロス・ゴーン元ルノー・日産アライアンス会長の役割が大きかったため生まれた言葉だ。ローグがルノーサムスンにとって「贈り物」のような存在という点を強調するための表現でもある。ルノーサムスン釜山(プサン)工場は2014年から対米輸出用ローグを受託生産している。昨年ルノーサムスン釜山工場で生産した車両21万5809台のうち49.7%の10万7262台がローグだったほど大きな比重を占めている。
ローグ受託生産の契約はことし9月に終わる。これまで国内自動車業界はルノーサムスンが無難にローグの次期製造を契約できると観測してきたが予想外の突発的変数が生じた。労働組合の長期ストライキだ。ルノーサムスンは国内完成車5社の中で唯一、昨年の賃金および団体協約交渉を終えられなかった。同社の労組は昨年10月から28回ストライキした。ロス・モザス仏ルノーグループ製造総括副会長が「労組がストライキを継続すればローグの今後の製造台数について議論できない」という最後通告を送った理由だ。
ルノーサムスン労組は韓国完成車業界で「模範生」で通っていた。ともするとストライキする他の完成車業者の労組とは違い合理的な指向を見せたためだ。2015~2017年には3年連続ストライキなしに賃金交渉を終えた。ルノーサムスン労組が変わったのは昨年下半期からだ。労組は基本給を大幅に上げるよう要求し、使用者側は拒否した。昨年12月に新しい労組委員長のパク・ジョンギュ氏が就任し、労組は更に強硬になった。パク委員長は2011年にルノーサムスン職員50人余りを集めて既存の労組(上級団体に所属していない企業労組)とは別に全国民主労働組合総連盟ルノーサムスン支会を設立した。パク委員長は就任直後、ルノーサムスン労組を民主労組に加入させると公言していた。