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【現場から】韓国国防長官、日本に「友好国を挑発」…軍内外で「意図に巻き込まれる」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.01.29 06:48
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鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)韓国国防部長官が26日、海軍作戦司令部を訪問し、日本哨戒機の低高度近接威嚇飛行について「友好国に対する甚大な挑発行為」とし「強く対応してほしい」と注文した。軍内外では「挑発」という言葉をめぐり戦略的でない対応という指摘が出ている。国防政策室長を務めたホン・ギュドク淑明女子大政治外交学科教授は「挑発という言葉は軍が今まで主に北に対して使ってきた」とし「あたかも鄭長官が日本を軍事作戦の対象として規定するかのように聞こえかねない」と憂慮した。

国防部は『国防白書2018』から「北朝鮮=主敵」条項を削除した後、「わが軍は大韓民国の主権、国土、国民、財産を脅かして侵害する勢力を我々の敵と見なす」とした。鄭長官の発言なら、日本を韓国の敵と見なすということに論理的に全く問題がないようだ。日本が突然、韓国を相手に突然レーダー照準を主張し、低高度近接威嚇飛行で刺激しているが、挑発をする軍事的な「主敵」になる段階ではない。匿名を求めた国策研究所の研究員は「韓日が哨戒機のために戦争をするのでなければ、結局、カギは国際世論戦」とし「『挑発』よりも『航行の自由に対する危険』という表現が国際世論で共感を得る」と話した。

 
軍内部でも懸念がある。このままでは日本の意図に巻き込まれるおそれがあるからだ。軍当局者は「挑発と規定したので、挑発に対しては警告射撃のような武力対応まで念頭に置かなければいけない」とし「もし警告射撃をすれば、国際世論は『韓国がレーダーで照準したが、警告射撃までした』という日本の主張に同意するかもしれない」と述べた。韓国の軍事的対応を誘導した後、日本自衛隊の軍事活動に対する国際社会の拒否感をなくすのが日本の狙いということだ。一部では対話を主導する方が勝つという指摘もある。峨山政策研究院の申範チョル(シン・ボムチョル)安保統一センター長は「国際社会の観点で哨戒機問題は対話を拒否する方が負けるが、日本が先に実務協議を中断すると発表したので今は日本が不利な戦い」と述べた。

国防部はこうした中、水面下で米国に協調を求めた。鄭長官は29日、国防部を訪問したハリー・ハリス駐韓米国大使と非公開面談した。国防部当局者は「ハリス大使が新年のあいさつをするということを先に伝えた」とし「2人がどんな対話をしたのかは非公開」と話した。しかし防衛費分担金をはじめ、哨戒機問題など国防に関するさまざまな韓米間の懸案について意見を交わしたとみられる。特にハリス大使はアジア太平洋地域の責任を担う太平洋軍司令官を務めたため軍事的な事案に精通している。しかしハリス大使が哨戒機問題をめぐり韓国の立場で仲裁するかどうかは疑問だ。むしろハリス大使は鄭長官に「韓国政府が防衛費分担金を増やすべきというのがホワイトハウスの意」と述べた可能性が高い。外交筋は「ハリス大使の頭の中には防衛費分担金のことばかりだった」と伝えた。

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