外国人にとって依然高い韓国就職市場の敷居
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.01.25 11:28
ソウル・東国(トングク)大学前の韓国式食堂で料理長として働くミロフさん(56)の夢は企業が運営する団体給食長に就職することだ。安定した職場で韓国料理調理士の経歴を積みたいからだ。ミロフさんはウズベキスタンでホテル料理長を務め、韓国に移住して韓国料理調理士資格も取った。スンデクク(豚の腸詰入りのスープ)からチョンゴル(寄せ鍋)まで韓国料理には自信がある。しかし、ミロフさんは「団体給食場で働きたかったが外国人には就職の壁が高くて行けなかった」とし、「誰よりうまくできるのに就職できないからいつも路地にある食堂ばかり転々としている」ともどかしいと言った。
光州(クァンジュ)広域市在住のミンダ・エイチバハイさん(47、フィリピン)は夫と一緒にクッパ屋を創業したが不景気で食堂を畳まなければならなかった。固定収入源を望んだミンダさんは学歴不問で4大保険まで保障するという某企業の社内食堂に志願したが不合格通知を受け取った。ミンダさんは「外国人なので団体給食場で働けないという採用担当者の説明を聞いたが理解できなかった」とし、「食堂で働く以外に外国人が韓国で生きていくのはとても難しい」と話した。
国内団体給食業界が労働力不足に苦しんでいる。団体給食の場合、徹底した衛生管理と安全予防が重要だが、内国人が嫌がる職と考えられているため採用は困難だ。1日3000人余りが利用する一部の大型病院の場合、調理室補助人材1人が80人余りの食事の責任を負っている。補充人材がいないため既存の勤労者の業務強度は時間が経つほど高まり、求人はますます難しくなる悪循環が繰り返されている。