【時視各角】韓国の半導体、怖いのは中国ではない
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.01.24 13:53
「これから本当の実力が表れてきます」。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が半導体景気の後退を心配すると、李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長はこのように答えた。この言葉に半導体産業の特徴がそのまま含蓄されている。不況期にむしろ投資を増やし、そのように築いた競争力で相手を制圧してしまう。超格差を維持する先導企業だけができる「実力行使」だ。
景気サイクルが明確な半導体産業は無慈悲なチキンゲームの現場だ。沈滞と復活の過程がそれほど劇的ということだ。サムスン電子が64K DRAMの開発に成功した1980年代半ば、日本・米国企業のダンピングでDRAM価格は10分の1に暴落した。この時、サムスン電子の選択は半導体ラインの増設だった。その決断がなかったとすれば、世界1位のサムスン電子の半導体はなかった。最悪の半導体不況期だった2002年、債権団の管理に入ったハイニックスは米マイクロンに売却される直前だった。しかしハイニックスの取締役会は独自の生存を選択した。「最後の命綱を握らなかった」という米経済紙の皮肉も聞いた。当時あきらめていれば10年後のSKとの結合も、今日の世界3位のSKハイニックス半導体もなかった。このようなチキンゲームの過程でドイツのキマンダ、日本のエルピーダのような世界的な企業が消えていった。