【コラム】包容なくして大業はない…試験台に上がった韓日米同盟国関係
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.01.22 09:12
考えてみれば韓半島(朝鮮半島)の最大の「積弊」は74年余りの分断だ。北朝鮮との対立の中で反共と、体制の優越性を立証しなければならない経済成長がすべての価値を圧倒した。完全な民主主義はいつもその地点で限界をむかえた。「ソウルを火の海に」を叫ぶ敵に立ち向かう狭い南側で権力の独走、腐敗と癒着、不公正などの矛盾と不条理が繰り返されてきた。
今、朝米第2次首脳会談や金正恩(キム・ジョンウン)党委員長の年内答訪など敵との長きにわたる対決を解消する好機がやってきた。社会学者のウルリッヒ・ベックは米ソ冷戦の終結とドイツ統一以降の西側社会の変化像に注目した。「共通の敵が消えれば内部の強い連帯感が消滅し、新しかったことを探しに出るものだ」(『敵が消えた民主主義』)という結論だった。内部の政派・階層・世代間の摩擦は明確になり、「失ったもの」への郷愁は代替された敵に対する憎しみに移って行くという分析だった。