【コラム】「シリコン帝国」報告書=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.01.21 08:26
半導体景気急落に韓国経済は厳しさを増している。大統領も企業経営者らとの会合で懸念を表明した。今年に入り半導体輸出が昨年より30%以上落ちる見通しで懸念するのも無理はない。しかし半導体景気はもともと振れ幅が大きいのでそれほど心配することではない。檀君以来歴代級の業績を上げた昨年はむしろ異常加熱だった。サムスン電子とSKハイニックスを合わせて総売上高が130兆ウォンに達したが、今年は70%水準にとどまる見通しだ。本当に心配すべきことは別にある。シリコンバレーに布陣した恐れを知らない企業たち、恐れを知らない青年たち、そして彼らを大事に育てるワシントン政府。世界を制覇しようとする意欲と熱気にあふれた帝国だ。名付けて「シリコンバレー帝国」。融合文明の革命基地であり帝国統治力を増強する加速エンジンだ。周辺部過客の足取りは重かった。
ハイウェイ101号線の左右に立ち並ぶ500社ほどの名門企業の閲兵式は文字通り壮観だ。世界の耳目は新文明の特殊旅団であるアマゾン、グーグル、マイクロソフト、アップル、テスラに集まる。インターネット商取引からクラウドビジネスに変身したアマゾンは売上高200兆ウォンを達成し、iPhoneの名家アップルは250兆ウォンをはるかに超えた。コンピュータシステムの強者シスコが繁栄中で、インテルとファーウェイが近くにいる。退社時間になればインド人、中国人、韓国人が白人らと混ざって道路にあふれる。日本企業もたまに見えるが製造業者であり、欧州企業は存在感がない。
グーグルの挑戦はいつも話題だ。「プロジェクトX」、未知の文明を実現するという野心に満ちた企画だが原則がある。少なくとも人口10億人の共通難題、人類の進歩に寄与し、奇抜なアイデアでも収益を排除したりはしないということの3つだ。自動運転車ウェイモはこうして誕生した。人間の失敗をAIが装備された自動システムで防ぐ! 世界の奥地に熱気球インターネット網を浮かべるという「プロジェクト・ルーン」もそうだ。インターネット装備を熱気球に乗せて有用な情報を送信するという趣旨だ。南米の山岳地帯、アフリカ、東南アジアの島しょ地域にすぐ適用できる奇抜なアイデアだった。このインターネット装備を作動させるのはサムスンの半導体チップだ。