【社説】急落した文大統領の支持率、国政基調を一新してこそ上がる
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.11.30 09:47
文在寅(ムン・ジェイン)大統領の支持率が初めて50%割れとなった。27~28日、リアルメーターの調査によると、文大統領に対する肯定的な評価は48.8%、否定的な評価は45.8%だった。R&Searchの11月第4週目の調査でも肯定49.0%、否定45.8%だった。一時80%以上を記録して高止まりしていた文大統領の支持率が執権1年半ぶりに昨年大統領選当時の本人(41.4%)と正義党の沈相ジョン(シム・サンジョン)候補(6.2%)の得票率を合わせた水準に減ったわけだ。
世論調査に一喜一憂する必要はない。しかし、文大統領の支持率下落は8週連続で持続している現象だ。地域・年齢・理念を問わず、全体的に見えているということから軽く受け止めてはならない。大統領選挙で文大統領に票を投げたわけではないが、新しい大統領に対する期待で支持を示していた浮動層が離脱し、バブルが崩れて元の支持層だけが残っている局面だ。民心が政権に背を向ける可能性があるという初めての警告音だ。その意味を重く受け止め、振り返るべき時点だ。
大統領の支持率下落は何より経済・安保政策の不安が主な原因だ。急激な最低賃金の引き上げで経済が危機に追い込まれ、企業らが「恐怖感すら感じる」として苦痛を訴えるにもかかわらず、青瓦台(チョンワデ、大統領府)参謀陣は非現実的な所得主導成長政策に固執し、支持率暴落の主犯になった。世論を意識した文大統領が経済指令塔を電撃交代したが、所得主導成長をさらに強化する側に挨拶をしたせいで市場の反応は冷たい。「雇用政府」を前面に出したが、結果は過去20年間最悪の雇用惨事と両極化拡大と現れたのがおかしくないほどだ。文大統領の熱血支持層だった20代が失業難によって背を向け始めたのもそのためだろう。