米朝交渉に危機感…米「圧迫継続」、北「ならば対話はない」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.11.12 14:08
米朝非核化交渉に危機感が高まっている。今月8日(現地時間)に予定されていた米ニューヨークの米朝高官級会談が突然先送りになった後、米国は「圧迫継続」、北朝鮮は「ならば対話は不必要」と言って衝突し、今後の交渉過程に対して不透明さが増している。中間選挙を終わらせたホワイトハウスは、北朝鮮圧迫の度に前に立たせたマイク・ペンス副大統領を再登場させた。ペンス副大統領は9日(現地時間)、ワシントン・ポスト(WP)への寄稿文を通じて「米国は北朝鮮に対して前例のない外交的・経済的圧迫を継続して加えていく」としながら「我々は韓半島(朝鮮半島)の完全な非核化を達成するまで制裁を含めた圧迫キャンペーンを維持することをすべてのインド太平洋諸国に求める」と明らかにした。
ペンス副大統領は今年頭から継続してきた米朝交渉局面で、ホワイトハウスのジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)と共に一貫して北朝鮮圧迫を強調してきた「バッドコップ(悪い警官)」だ。今年2月、平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)開幕式の時、ペンス副大統領が金与正(キム・ヨジョン)労働党第1副部長一行を冷遇したことが代表的だ。ホワイトハウスが今回ペンス副大統領を前面に出したのは、北朝鮮が反発する場合に備えた「プランB」まで念頭に置いていることを反映させたものだとの見方も出ている。北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外務省副相が今年4月に圧迫を取り上げたペンス副大統領に対して「愚鈍な間抜け」と猛非難すると、トランプ大統領が米朝首脳会談を電撃的に取り消した前例があるためだ。峨山(アサン)政策研究院のシン・ボンチョル安保統一センター長は「ホワイトハウスはペンス副大統領を通じて北核交渉で米国政府が北朝鮮に対し『まず非核化』を譲歩できないことを再確認した」と話した。
ペンス副大統領の今回の寄稿はアジア太平洋地域の歴訪を控えて出された。ペンス副大統領は11~18日にドナルド・トランプ大統領に代わって日本・シンガポール・オーストラリア・パプアニューギニアを歴訪して東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議、アジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議などに参加する。北朝鮮と関連性が高い多国間会議への出席に先立ち、北朝鮮圧迫基調を再び表明したといえる。ホワイトハウスも報道資料を出してペンス副大統領の歴訪に対して「最終的かつ完全に検証された韓半島の非核化(FFVD)に対する大統領の意志を再確認するだろう」と説明した。シンガポールのASEAN首脳会議とパプアニューギニアのAPEC首脳会議には文在寅(ムン・ジェイン)大統領も参加する。