【コラム】文在寅大統領だけが知らない経済危機の可能性(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.11.05 13:40
1997年8月、イスラエルのネタニヤフ首相が韓国を訪問した。故鄭世永(チョン・セヨン)現代自動車名誉会長が尋ねた。「イスラエルをハイテク国に発展させたが、政府は企業に何を支援したのか」。ネタニヤフ首相は笑いながら「絶対秘密だが『不干渉』だ」と答えた。鄭会長はふと笑い話を思い出したという。誰かが「韓国で半導体がなぜうまくいくのか」と尋ねたところ、「韓国政府に半導体課がないため、何も分からず干渉できないから」という言葉が返ってきたという内容だ。規制ばかりする政府に対する財界人の一喝だ。
韓国経済の2本柱の半導体と自動車の前途に赤信号がついた。現代・起亜車は2015年に800万台以上も販売したが、世界のトレンドについていけず苦戦している。営業利益率と最大市場の米国・中国での工場稼働率が大きく落ちている。サムスン電子とSKハイニックスが率いる半導体は持ちこたえているが、技術の差を縮める中国の追撃が激しい。