【中央時評】第2回米朝首脳会談の遅延…韓米関係に赤信号(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.10.29 15:54
米朝首脳会談を行うこと自体に意味があるが、行おうといって開かれなければそこにも重要な意味が隠れている。先に、外交官の視点から見ると、遅れ始めれば遅延は繰り返され、結局遅れ続ける傾向があるという点だ。2019年初めよりさらに遅れる可能性があるということだ。二番目に、開かれていないというのは米朝交渉に赤信号が灯ったということだ。シンガポール会談以来、北朝鮮はいくつかの象徴的措置を取ってきた。核実験場入口の爆破やミサイル試験場の解体約束がそれだ。だが、このような措置は北朝鮮の核能力除去のための中心懸案にまで進むことができなかった。会談以来4カ月間、非核化プロセスの核心である核リストを北朝鮮が提出するという信号は依然としてない。北朝鮮は米国が「相応の措置」を取れば非核化する準備ができていると主張し続けてきたが、何も起きていない。そのため、首脳会談の開催は容易ではなく、準備に考えたこと以上の時間がかかる可能性がある。
三番目に、会談が遅れるほど米朝交渉と南北交渉の間に温度差がますます広がるということだ。今年上半期には二つの交渉を調整することが可能だと信じた。だが、時間が経つほどソウルとワシントンの否定にもかかわらず、二つの交渉間の速度差は深刻な問題を作っている。韓米は緊密に「協議」するというが、「協議」が「意見一致」を意味するわけではない。プライベートな席で米国政府官僚は南北関係改善に対する熱望のため、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が北朝鮮の非核化に向けた国際社会の断固たる意志をしばらくさておく可能性もあるのではないか懸念している。このような懸念そのものが米朝と南北プロセスを分離する結果を生むかもしれない。