【取材日記】24人目のノーベル賞でも未来を心配する日本
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.10.04 08:02
「20年後には無駄な投資になっても今お金を使うこと、失敗しても未来を眺めて投資を続けることが国の品格だ」。テレビ朝日の「報道ステーション」で2日に紹介された元老政治家の発言だ。「失敗しても国のために必ず使うべきお金」に挙げられたのは基礎科学研究に対する投資だ。本庶佑・京都大特別教授(76)が2018年ノーベル医学生理学賞を受賞し、日本では「本庶ブーム」が起きている。
ところが「日本国籍者24人目のノーベル賞受賞」という快挙の中、日本はむしろ基礎科学に対する投資の委縮で暗鬱になる日本科学の未来を心配している。2000年以降、科学分野だけで16人のノーベル賞受賞者が出たのは、1980年代の中曽根政権時代に本格化した国レベルの支援が大きな役割をした。しかしバブル経済が崩壊した後、基礎科学への投資額が少しずつ減っている。国立大が基礎科学研究に投資できるよう政府が支援してきた運営費交付金も2004年の1兆2415億円から今年は1兆971億円へと1444億円ほど減った。