文在寅（ムン・ジェイン）大統領が２６日午後２時３０分（現地時間）、米ニューヨーク国連本部で行った国連総会の基調演説で「韓半島（朝鮮半島）の戦争の終息が強く求められる」とし「今後、非核化のための果敢な措置が関係国の間で実行され、終戦宣言につながることを期待する」と述べた。

文大統領は「先週、平壌（ピョンヤン）で北の金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長に会った際、金委員長はできるだけ早期に非核化を終えて経済の発展に集中したいという希望を表した」とし、このように明らかにした。

文大統領は「（金委員長が）非核化の速やかな進展のために、まず東倉里（ドンチャンリ）エンジン試験場とミサイル発射台を国際的な参観の下で永久的に廃棄することを確約し、さらに米朝首脳会談の合意の精神に基づき米国が相応の措置を取れば寧辺（ヨンビョン）核施設の永久廃棄を含む追加の非核化措置を取っていく用意があると明確にした」と伝えた。続いて「今はもう国際社会が、金委員長の非核化決断が正しい判断であることを確認しなければいけない。北が恒久的な平和の道を進んでいけるように導かなければいけない」と話した。

これに先立ち文大統領は２５日、米ＦＯＸニュースのインタビューで「米国が相応の措置をどれほど迅速に取るかによって北の非核化措置も速度を出せるはず」とし「相応の措置というものは必ずしも制裁緩和だけを意味するわけではない。終戦宣言をすることもでき、人道的な支援や芸術団の交流など非政治的な交流をすることもできる」と説明した。

また文大統領は「今後、寧辺核基地を廃棄することになれば米国側の長期間の参観が必要だが、そのために平壌（ピョンヤン）に連絡事務所を設置することを考えてみることができ、経済視察団を交換することも考慮できる」と話した。

文大統領は「今回の平壌首脳会談で金委員長が話す完全な非核化というものは米国が要求するＣＶＩＤ（完全で検証可能かつ不可逆的な廃棄）と同じ概念ということを確認した」と述べた。続いて「米国は北が核を放棄しても北の体制を保証するという信頼を与えなければいけない」とし「そうなれば、トランプ大統領の最初の任期内に非核化を終えるという北のタイムテーブルも決して無理はないとみている」と主張した。在韓米軍については「南北が統一を実現した後にも北東アジア全体の安定と平和のために在韓米軍が継続して駐留する必要がある」と話した。

一方、トランプ米大統領は２５日、国連総会で演説し、「大胆で新しい平和の追求で、対立ではなく北朝鮮と対話をしている」としながらも「非核化が実現するまで制裁は維持されるだろう」と述べた。

トランプ大統領は２４日の韓米首脳会談で「２回目の米朝首脳会談を近いうちに開くことになるだろう」と述べた。これに関連しポンペオ国務長官は２６日、米ＣＢＳのインタビューで「米朝首脳会談が１０月に開催される可能性もあるだろうが、その後になる可能性がもっと大きい」と語った。