【社説】難民包容は必要だが、玉石は見分けるべき=韓国
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2018.08.25 12:40
今年に入って済州道(チェジュド)に来た561人のイエメン人は韓国社会に難民問題を宿題として投げかけた。温情主義的な声と漠然とした「イスラム恐怖症」がぶつかる状況だ。厳格な難民審査で均衡点を見いだす必要があるが、これも容易でない。内戦のため国家機能が事実上なくなったイエメンから難民申請者に関する資料を確保するのが難しいからだ。
こうした状況で中央SUNDAYがイエメン難民のフェイスブックを分析した結果は、一部の国民の心配が根拠のない恐怖ではないという点を示唆している。分析の結果、済州道に滞在するイエメン難民のフェイスブックのおよそ半分で問題の余地がある掲示物が見つかった。銃を携帯したり麻薬の一種のカートを服用する本人の写真、イスラム武装勢力に対する支持を表した掲示物などだ。
もちろんこうした写真と掲示物があるという理由で無条件に危険だと判断することはできない。イエメンは合法的な武器所持可能国であるうえ、男らしさを誇示するための一種の装飾物として銃器を携帯する場合も多いという。幻覚成分があるカートは国際的には禁止されているが、イエメンでは合法的な嗜好品として扱われる。しかし難民審査の過程では、こうした掲示物が出てきた理由について徹底的に検証する必要がある。法務部が難民申請者のソーシャルネットワークサービス(SNS)活動内容を審査で参考にする方針が伝えられ、審査待機者のアカウント閉鎖や掲示物の削除が続いているという。これについてもあらかじめ対策を準備しておかなければいけない。