【社説】悪質な書き込み、これ以上は放置できない=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.03.20 16:16
悪質な書き込みがこれ以上放置できない水準に達している。悪質コメント問題は昨日今日のことではないが、特に最近#MeToo(ハッシュタグミートゥー)運動と平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)などをめぐる無差別的コメント攻撃でその深刻性がより深く人々に認識されている。安熙正(アン・ヒジョン)前忠清南道(チュンチョンナムド)知事を性暴行で告発した被害者が悪質な書き込みに耐えられずこのような書き込みをした人々を警察に告発したほか、平昌五輪女子団体追い抜きをめぐって「いじめ騒動」で注目されたマススタート銀メダリストのキム・ボルム選手は度を越した悪質コメントで神経精神科の治療を受けて入院まですることになった。
独島(ドクト、日本名・竹島)問題など鋭敏なイシューをめぐり、各国ネットユーザーの間で広がる悪質コメント戦争でも見ることができるように、この問題は単なる韓国だけのものではない。だが、他の国に比べて度が過ぎているのは事実だ。聖公会(ソンゴンフェ)大学のキム・チャンホ教授によると、韓国の悪質な書き込みと善意の書き込みの比率は4対1だ。コメントのうち80%が悪質な書き込みが占めているということだ。反面、日本は韓国とは逆に悪質な書き込みは20%水準で、オランダはさらに少ない10%に過ぎない。このように非常に多くの悪質コメント数そのものも問題だが、その内容が実際以上に激しく否定的なメッセージを再生産していることはもっと大きな問題だ。社会心理学者のロイ・バウマイスター氏が指摘しているように、否定的な情報が肯定的な情報を圧倒するためだ。悪質な書き込みは実際以上に大きく膨らんで、被害当事者の苦痛を拡大再生産すると同時に社会全般のストレスも高めていく。