「トランプの考え」伝え「金正恩の回答」受け…韓国、米朝仲立ち外交
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.03.05 11:23
11年ぶりに行われる「1泊2日」の特使北朝鮮訪問を通じ金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の核開発と対米関係に対する本心が表われる。尹永燦(ユン・ヨンチャン)国民疎通首席秘書官が4日に発表した特使団の訪朝目的は「韓半島(朝鮮半島)非核化に向けた米朝対話環境作り」だ。そのため2011年の金正日(キム・ジョンイル)死去後に北朝鮮の最高指導者として登場した金正恩がこれまで核実験と弾道ミサイル発射試験で極限の瀬戸際戦術を駆使して突然切った南北対話カードの意図が何なのかが明らかになる見通しだ。金正恩の肉声が初めて韓国政府当局者に直接伝えられる契機でもある。同時に米国の考えを直接金正恩に伝え、金正恩の返事をトランプ米大統領に伝えて米朝首脳間の間接対話を斡旋する仲立ち外交が特使団訪朝の目的だ。
平昌(ピョンチャン)冬季五輪を契機にやってきた北朝鮮代表団は非核化問題をめぐって主に予想された返事を出したという。事実上金正恩の非核化に対する「本心」は聞くことができなかった。金英哲(キム・ヨンチョル)統一戦線部長一行は1度延期された韓米合同軍事演習の4月再開に対し「受け入れることはできない」と明らかにした。彼らは米朝関係に対しても「米国の対朝鮮政策のため対話は難しい」という趣旨を繰り返したという。南北接触の内容を伝え聞いたある消息筋は、「北側の人々はこれまで主張した北朝鮮の『模範回答』を主に出した」と明らかにした。だが今回は金正恩の直接回答を確認する席だ。丁世鉉(チョン・セヒョン)元統一部長官は、「特使団の日程として1泊2日としたこと自体が長く滞在する必要なく(金正恩と)会うというサインが来たため。今回も金与正(キム・ヨジョン)労働党中央委員会第1副部長と金英哲が同席する可能性が大きい」と予想した。