【時論】平昌五輪の「冬物語」が残した宿題(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.02.27 13:25
片方の足はめちゃくちゃな現実に陥っている一方、もう片方の足は現実の向こう側に伸びている。見苦しい毎日にもがいているが、ここから抜け出したいと思う想像で、ぬかるみに陥っていた片足も何とか動かすことができる。この力を、スポーツは「その瞬間」という即時性の美学というかたちで見せてくれる。再放送はつまらない。1秒後の結果を誰も予測することができないという点、そのために1000分の1秒でも短縮するために持てる力をすべて振り絞ろうとする選手たちを、私たちは即時性に立脚して1カ月近く見守った。
多くの選手たちの切実な動作と切実な表情を通して、私たちは消えたと思った私たちの内面の力を確認した。彼らは規則の中で規則を超越した。規則は網の目のように細かい。手をちょっと伸ばしても失格だ。規則の中で、規則に捕われず、究極的に規則を超越する。そして規則の範囲をさらに拡張し、より多くの人々に少しでも自由な世界を、想像の祭典の中だけでも見せてくれた。