【コラム】チャーチルはヒトラーの本質を見落とさなかったが、文大統領は…
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.02.23 16:22
12日午後、江陵(カンヌン)関東ホッケーセンター。女子アイスホッケー南北合同チームとスウェーデンの試合の休憩時間、約6000人の観客の間で歓声と拍手があった。観客席の外国人カップルがプロポーズをする姿が電光掲示板で紹介されたのだ。観客席の熱気とは異なり「ストップ」モードとなった人たちがいた。赤いトレーニング服姿で一糸乱れず応援していた北朝鮮応援団だ。知人が硬直した彼女たちの写真を添付して現場から送ってきたメッセージは「事前入力されたプログラムがないためのようだ。悲しい」だった。北朝鮮応援団の姿から私たちが感じたのは3代世襲閉鎖独裁60年を通じて形成された異質感、悲哀だ。
大規模な応援団と血縁の金与正(キム・ヨジョン)氏の平昌(ピョンチャン)派遣を通じて「核を保有した誠実な隣国に見せようと」(クリストファー・ヒル元米次官補)微笑み攻勢をかけた金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮労働党委員長が、閉会式に韓国哨戒艦「天安」爆沈の主犯、金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党副委員長兼統一戦線部長まで送ると言った。韓国の安保戦線まで揺さぶる総攻勢だ。北朝鮮が2017年末まで核・ミサイル開発を完了し、本格的に平和攻勢をかけてくると話していた専門家らの予想は的中した。昨年ミサイル挑発が続いた時も対話の扉を開いておき、予想された時期に金正恩委員長の「新年の辞」で前向きな言葉を受けた文在寅(ムン・ジェイン)政権は、金与正氏ら北朝鮮代表団を歓待した。北朝鮮の立場に合わせて核には言及せずにだ。