【中央時評】NHK大河ドラマを見る理由(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.02.02 08:41
龍馬はこれ以上だ。司馬遼太郎の小説『竜馬がゆく』がヒットし、実存と加工の境界があいまいになった。実際の人物は龍馬、小説の中の人物は竜馬と区分してはいるが、すでに混ざった後だ。実際でもフィクションでも望む意味を求める方法が神妙だ。意図的な粉飾と善意の再解釈が交差する。例えば龍馬の武器密貿易が日本最初の総合商社ビジネスとして称賛されたりもする。
ただ、今回NHKが選択した主人公の西郷についてはまだ評価が分かれる。近代と反近代、革命と反革命が一身に投射されている。これは外国人が判定することではない。我々に浮かび上がるのは彼の征韓論だ。後ほど征韓論は侵略として実行された。また、日本がアジアの盟主を自負する時に前に出すアジア主義の根源としても評価される。