【取材日記】おかしな大韓民国の仮想貨幣投資家たち
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.01.19 08:59
18日午前から方々から電話や文字メッセージが殺到した。前日書いた暗号貨幣についての記事のせいだった。親しい警察官の1人は「うちの子も最近コインをすると言って騒いでいる。昨日は事務室のあちこちから一日中嘆きの声が聞こえた」と吐露した。企業の広報チームに勤務しているある取材源はモバイルメッセンジャー「カカオトーク」を通じて「ここでも今、皆がコインを勉強中なんです」と伝えてきた。
どこもかしこもコインの話でもちきりだ。「誰々はコインで数十億ウォン儲けて退社した」というような成功神話は高校生・大学生・会社員・警察など職種を問わず、暗号貨幣投資家、別名「コリニ」(=コイン初心者)たちを育てた。今月14日に会った暗号貨幣投資家Aさん(21)は部隊復帰を控えた軍人だった。Aさんは昨年11月から、毎日の日課が終わると、部隊内のコンピューター使用部屋「サイバー知識情報房」(以下、サ知房)でコイン投資をして手持ち金の半分以上を失った。最近はAさんだけでなく、他の軍人もコインに夢中になっている場合が多いため、サ知房ではコイン投資を一切できなくしたという。
韓国暗号貨幣の価格が世界よりも高く取り引きされる「キムチプレミアム」現象まで起きている。それだけ国内のコイン投資需要が非正常的なほど高いという意味だ。世界経済規模で韓国の比重は1%ラインなのに、世界暗号貨幣市場だけはウォンの取引量が10%を上回る。「韓国のコイン熱風がなぜこのように特別なのか」という問いに対して、本『88万ウォン世代』共同著者の経済学者ウ・ソクフン氏は「プレミアムの比率と同様、韓国の青年が他の国の若者たちよりも苦しんでいると考えればいい。『カネさえあれば大丈夫』という認識と、未来に対する不安感がコインという“熱病”を大きくした」と診断した。