【コラム】平昌五輪は南北関係の希望の場ではない(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.12.06 11:24
「平昌(ピョンチャン)」をめぐる論争が加熱している。来年2月に平昌で開催される冬季オリンピック(五輪)に北朝鮮選手団が参加する問題についてだ。韓国政府は北朝鮮の参加のためのムード作りと世論形成に注力している。一部からは韓米合同軍事演習を中断しようという主張も出ている。しかし核・ミサイル挑発で緊張を高めた北朝鮮を招こうと執着するのは見苦しいという批判も少なくない。平昌冬季五輪と北朝鮮参加の関数関係を見てみよう。
スポーツはイデオロギーと体制を越えて人類を疎通させる。時には外交戦線の尖兵として厳しい情勢を緩和する。米中関係改善のメッセンジャーの役割をしたピンポン外交は代表的な例だ。1971年4月、名古屋世界卓球選手権大会に出場した米国選手団15人は中国を電撃的に訪問した。北京や上海を回りながら親善試合を行い、両国関係復元の突破口を開いた。南北関係でも同じだ。1964年東京五輪の北朝鮮選手団にいた陸上選手シン・グムダンさんが12歳の時に別れた父キム・ムンジュンさんと劇的に再会したのは、南北分断の痛みを世界に知らせた象徴的な事件として記録された。