【コラム】習近平の米中体制競争宣言(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.12.05 16:10
韓国与党「共に民主党」の秋美愛(チュ・ミエ)代表の動きが通常でない。東に出現、西に出現している。先月中旬に訪米してホワイトハウス・議会・シンクタンク・マスコミ界の要人と面会したことに続き、今月初めには北京で習近平国家主席に会った。習主席との個別会談は不発に終わったが、彼のブレーンである王フー寧・政治局常務委員と晩さん会を囲んで親睦を深めた。続いてロシアと日本への訪問も推進しているという話も聞こえてくる。秋代表の夢が何かは分からないが、小さな夢ではなさそうだ。
習主席は約120カ国の主要政党代表級要人460人余りを招いて「中国共産党と世界政党高位対話」という大規模な国際行事を行った。第19回党大会を機に「習皇帝」に君臨した習近平が党大会の結果を広く知らしめ、中国の体制をアピールする目的で特に力を入れて準備してきた行事だ。東南アジア・中央アジア・アフリカ・南米など第3世界の国家政党指導者が多数集まったこの行事で、韓国政府与党代表の出席は目立つほかなかった。秋代表は習主席が14カ国の代表と共にしたフォトセッションに参加し、閉幕日の全体会議基調演説を務めるなど特別待遇を受けた。
開幕演説で習主席は「中国は外国の発展モデルを輸入することも、中国のモデルを輸出することもない」と強調した。また「中国がいかなる発展段階に達しても覇権を追求したり膨張を企てたりすることはない」と述べた。求同存異と相互尊重の姿勢ですべての国を緊密につなぐことによって地球を調和の取れた家族のような人類運命共同体にしていこうと力説した。「米国第一」を前面に掲げたドナルド・トランプ大統領の執権以降、国際舞台での米国の地位は落ちていく一方だ。ハードパワーとソフトパワーをひとつにしたスマートパワーをベースに、国際秩序を主導するリーダーとしての役割を自ら放棄した結果だ。「力を通した平和」という旗印の下、国務省予算と人材を大幅に縮小しながら国防予算は大きく膨らませている。中国はCOP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)パリ気候会議と自由貿易の守護者を自認しながら米国の空席に巧みに食い込んでいる。