<ゲノム革命>韓国は「黄禹錫騒動」で規制強化…「研究者はあきらめ状態」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.12.05 15:21
韓国のゲノム研究と技術は世界トップレベルだ。ゲノム編集分野の世界的な権威者でありトゥールジェン最大株主のキム・ジンス韓国基礎科学研究院(IBS)団長と、国内の代表的なゲノム解析会社マクロジェンの創業者・徐廷ソン(ソ・ジョンソン)ソウル大医大教授、韓国人標準ゲノムマップを昨年末に完成したパク・ジョンファ蔚山(ウルサン)科学技術院(UNIST)ゲノム産業技術センター長らが代表的な人物だ。
政府も朴槿恵(パク・クネ)政権当時の2014年から今後8年間に「ポストゲノム新事業育成のための多部処ゲノム事業」に計5788億ウォン(約600億円)を投入する計画を立てて推進している。しかし最近このプロジェクトの研究実行に対するモラルハザード問題が議論されるなど、国内生命工学界の評価は否定的だ。
さらに「黄禹錫(ファン・ウソク)騒動(ES細胞論文不正事件)」以降に強化された生命倫理法など各種法・規制が絡み、ゲノム研究と産業が困難に直面している。キム・ジンス教授がミタリポフ米オレゴン保健科学大教授とヒト胚編集に関する共同研究をしたのが代表的な事例だ。キム教授は韓国内でヒト胚ゲノム編集研究をする場合、現行生命倫理法に基づき刑事処罰される。世界はゲノム研究を通じて精密医療を新産業と見ているが、韓国だけが過度な規制で関連研究者の手足を縛っている。