韓経:【コラム】平昌五輪を憂えて
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.11.17 11:43
尻に火がついた。開幕まで80日余りというのにチケットの前売り率は33.5%に過ぎない。五輪の場合、直前になってから買う傾向があるという説明だが、飛行機はもちろん宿泊先まで予約しなければならない外国人の事情を考えれば説得力が劣る話だ。入場券107万枚の中で中国人が買ったのは3000枚程度〔都鍾煥(ト・ジョンファン)文化体育観光部長官〕だ。
3度の挑戦の末に2011年7月に誘致が決定して以来、平昌五輪は韓国の経済的再跳躍に多いに役立つものと期待された。今後10年間32兆2000億ウォン(約3兆2200億円)の経済的効果〔李煕範(イ・ヒボム)平昌五輪組織委員長〕をもたらすだろうというバラ色の展望も出てきた。しかし、大前提はまさに興行の成功だ。世界各国からの観客でぎっしり埋まらなければ競技場の熱気はもちろん、中継放送の質も落ちるほかない。世界各国の観客がとにかくたくさん来なければならない。外国人が競技も見て、近隣の観光地も見て回って、ショッピングして韓国商品を買わなければならない。それでこそ純然なドル収入が入るのだ。世界を相手にしたグランド・イベントなだけに失敗は巨大な災難に変わる。平昌五輪組織委員会が昨日、大韓商工会議所・韓国経営者総協会など経済団体らと懇談会を行い、支援を訴えたのはこのような懸念の発露だ。