【コラム】文在寅政権、産業・金融政策が見えない(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.09.01 15:52
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は福祉と雇用に国のお金を注ぎ込むことを呼び水に例えた。聞こえがいい説明だ。韓国経済のポンプは今、古物になりつつある。政府でも水を注いでこそそれなりに動く。しかしいつまでも呼び水に頼ることはできない。高性能ポンプを急いで設置しなければいけない理由だ。
高性能ポンプは経済の新しい成長動力を意味する。ここから良質の雇用と税金が生まれる。新産業育成政策を決めて支援案を用意するのは政府の責務だ。企業が独自でできれば最もよいが、政府がきっかけを作って支援しなければいけない。
文在寅政権がモデルにする盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権もこうした作業にそれなりに忠実だった。盧元大統領は就任第一声で「後発国の追撃は驚くほどだ。新しい成長動力と発展戦略を立てなければいけない」と述べた。経済部処の長官には「韓国経済を支えていく未来の産業を見つけよう」と促した。当時の尹鎮植(ユン・ジンシク)産業資源部長官は経済5団体など財界と話し合い、10大成長動力産業を育成することに同意した。次世代半導体と移動通信、二次電池、ディスプレー、バイオ新薬、ロボット、未来型自動車などだ。現在の韓国経済を支えている業種だ。