【コラム】同じようで違う欧州と韓国の殺虫剤卵
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.08.17 10:00
欧州は食品安全基準が厳格だ。ダニ殺虫剤「フィプロニル」の卵残留許容値も例外でない。国際食品規格(Codex)は卵1キロあたり0.02ミリグラムを許容するが、欧州連合(EU)基準は4倍厳しい0.005ミリグラムだ。欧州農場で殺虫剤卵問題の波紋が生じたのはアイロニーだ。欧州と韓国の今回の問題の波紋は似ているように見えるが、中をのぞいてみると展開様相が全く違う。
(1)開始=欧州は産卵鶏農場の申告で、韓国は政府の調査で農薬検出が確認された。ポリティコなどのメディアによると、ベルギー産卵鶏農場は5月に自主的にフィプロニル残留検査をした。異常な数値が出てくると、ベルギー食品安全庁に申告した。同機関はオランダの鶏舎清掃会社を禁止薬品使用者と見なした。オランダ政府はこの会社が清掃を代行した農場を調査し、農場の自発的申告が増え、オランダやフランスでも殺虫剤が検出された。欧州農家の自発的申告のおかげで韓国の殺虫剤卵も確認されることになった。
(2)経路=オランダ警察は清掃会社が洗浄溶液を製造する際、フィプロニルをこっそり混ぜたとみている。農家は「我々もだまされた」と主張する。堂々と申告することができた理由だ。オーガニック農場主は「ユーカリやメントールなど天然成分洗浄剤と思って購入した」と訴えている。韓国では農場主が自ら薬品を購入して使用したことが分かった。禁止・許容殺虫剤を混同した失敗か、故意か、そのほかの人の責任はないのかは今後確認すべき部分だ。