韓国・日本・米国の安保担当最高責任者が３日、北朝鮮の相次ぐ大陸間弾道ミサイル（ＩＣＢＭ）実験に対応するためテレビ会議を開いた。韓日米３カ国の大統領および首相安保担当最高責任者がテレビ会議を通じて安保懸案を議論したのは初めて。

鄭義溶（チョン・ウィヨン）青瓦台（チョンワデ、大統領府）国家安保室長、マクマスター米大統領補佐官（国家安全保障担当）、谷内正太郎国家安全保障局長はこの日午後９時から１時間１０分ほど行われた会議で、「北の追加の挑発を抑止するために国連安全保障理事会決議などを通じた圧力を強化していくことにした」と、青瓦台の尹永燦（ユン・ヨンチャン）国民疎通首席秘書官が伝えた。続いて「正しい条件の下で北との対話が可能であることを確認し、北を対話に誘導するためには韓日米を中心にした国際社会の一致した制裁と圧力の努力が必要だということで意見が一致した」と、尹首席秘書官は話した。

特に鄭室長はこの日のテレビ会議で「最大限の圧力と制裁の最終的な目標は、北を対話に誘導すること」とし「韓半島（朝鮮半島）での緊張が不必要に高まらないよう留意していく必要がある」と強調した、尹首席秘書官は明らかにした。トランプ大統領が北朝鮮との戦争に言及したことがリンゼー・グラム共和党上院議員によって伝えられるなど、最近米国で相次いでいる強硬発言に懸念を表したと解釈される。

外交関係者の間では、この日の会議で米国側は早ければ４日（現地時間）に断行する予定の米国独自の対中国圧力について事前説明をしたという見方もある。

これに先立ち青瓦台はこの日、韓半島問題を米国や中国など韓国を抜いた強大国の交渉で解決する「コリアパッシング（Ｋｏｒｅａ　ｐａｓｓｉｎｇ）」に積極的に対応した。

夏季休暇中の文在寅（ムン・ジェイン）大統領が先月２８日の北朝鮮のミサイル挑発後、トランプ大統領と電話会談をしていないことに関し、青瓦台の関係者はこの日午後、記者らに「米国側から文大統領に電話会談の要請はなく、現在調整中」と伝えた。続いて「外交については与野党がともに慎重でなければいけない」とし「批判はよいが、言葉尻をとらえるような、『そうなればよい』というような接近はしないことを望む」と強調した。

野党はこの日「コリアパッシング」を集中的に提起し、文在寅（ムン・ジェイン）政権の外交・安保ラインの全面交代も要求した。羅卿ウォン（ナ・ギョンウォン）自由韓国党議員はこの日、マーク・ナッパー駐韓米国大使代理を招請して開かれた北朝鮮ミサイル関連セミナーに出席した後、記者らに対し「コリアパッシングに対する懸念が強まっている」とし「青瓦台は外交・安保ラインの交代も検討するべき」と主張した。