抗日運動家・朴烈の同志・金子「生きるとは自分の意志で動くという事」(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.07.11 09:28
日帝強制占領期間、抗日運動に飛び込んだアナーキスト(無政府主義者)、朴烈(パク・ヨル、1902~1974)の人生を描いた映画『朴烈』(イ・ジュンイク監督)。観客200万突破を控えた同作で印象的な人物として主人公の朴烈(イ・ジェフン扮)よりも金子文子(チェ・ヒソ扮)を挙げる人は多い。実存する人物だった金子(1903~1926)は朴烈の恋人であり思想的同志だった。朴烈にも劣らないその存在感に、新人チェ・ヒソもトップスターのイ・ジェフンに劣らない演技力を発揮した。
朴烈と金子は東京で出会って同居し、アナーキストとして日本帝国主義と天皇制に反逆する集まり「不逞社」を組織した。朴烈が天皇家への爆弾投擲容疑で逮捕された時、金子も一緒に捕まった。金子は裁判中、7回にわたって転向を要求されているが、最後まで朴烈と志を一つにして死刑の宣告を受けた。なぜ日本人が命がけで朝鮮のために自国の体制を否定したのだろうか。映画が説明しなかった裏話を、日本の歴史学者・山田昭次氏が著した『金子文子』(邦題『金子文子 自己・天皇制国家・朝鮮人』)(出版社/サンチョロム)から探してみたい。
「植民地朝鮮を愛した日本帝国のアナーキスト」という副題がついたこの本は、イ・ジュンイク監督が映画を作る時に参考にした本でもある。山田昭次氏は金子が獄中で残した膨大な量の自叙伝と裁判記録、当時の新聞、雑誌などを収拾して金子の人生を再構成した。