【コラム】運と外交力、そして統一=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.06.28 15:21
首相当時に最も難しかったことは何かと英国のハロルド・マクミラン元首相に尋ねた。一言で「事件(events)だった」と答えた。その通りだ。予期していなかった大きな事件をどう処理するかによって国の将来と歴史が決まる。今月死去したドイツのヘルムート・コール首相は1989年のベルリンの壁崩壊事件を東西ドイツの統一に昇華させて「統一ドイツの父」となった。
もちろんドイツ統一を可能にしたベルリンの壁崩壊当時に西ドイツの首相を務めていたコール氏は、統一ドイツを実現できる運の良い政治家だった。しかし我々は、コール首相が82年の就任初期から東西ドイツ統一に不可欠な周辺国との外交基盤作りのために根気強く努力してきた事実に注目する必要がある。
運について筆者はゴルフの「グランドスラム」を達成した南アフリカのゲーリー・プレーヤー氏の言葉をよく引用する。彼はグリーンの外から打ったボールがホールカップに吸い込まれて優勝したことが何度かあった。なぜあなたはいつも運を持っているのかと尋ねた。彼は「一生懸命努力すればするほど運は味方をする」と語った。血の汗を流す練習で築いた実力なく、決定的な瞬間にボールをホールカップ近くに運ぶことができただろうか。