グーグルに対抗するとして作った韓国政府主導の人工知能、結局水の泡に
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.05.30 09:00
昨年3月のグーグルの人工知能(AI)「アルファ碁」とイ・セドル九段の囲碁対局後、韓国社会には「AI狂風」が吹いた。AI開発に後れを取っている現実を嘆き、公共と民間を問わずその風に便乗した。昨年10月京畿道城南(キョンギド・ソンナム)の板橋(パンギョ)テクノバレーに入ったAI研究所の知能情報技術研究院(AIRI)もそんな狂風の産物だった。しかし設立8カ月目でAIRIは韓国のAI研究開発の虚像を見せる代表的事例になった。世界囲碁ランキング1位である中国の柯潔九段まで破ったアルファ碁は、これ以上敵はいないとして囲碁界から引退するほど成長したが、野心に満ちてスタートしたAIRIにはどんなことがあったのだろうか。
ある科学界関係者は「AIRIは未来創造科学部が産んだ私生児」と話す。未来創造科学部はグーグルなどに対応して韓国も独自のAIプラットフォームを開発しようとAIRI設立を企画した。だが、官主導という認識を脱ぐために公共機関ではなく民間株式会社形態の研究所として作った。サムスン電子やLGエレクトロニクスなど韓国の大企業7社がそれぞれ30億ウォンずつを出し合い210億ウォンの資本金を作った。当初未来創造科学部はAIRIが設立されれば750億ウォンに達する国家AI研究開発資金をAIRIに任せる計画だった。