韓米同盟を試すTHAAD費用…ボールは次期政権に
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.05.02 15:52
高高度防衛ミサイル(THAAD)費用負担をめぐるジェットコースター式の論争が韓米同盟の試験台になった中、当事国の韓国の声は抜けている。大統領の不在のため「リーダーシップメッセージ」で対応できないからだ。
尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官は1日、外交部担当記者団との昼食会でTHAAD費用再協議などについて「金寛鎮(キム・グァンジン)青瓦台(チョンワデ、大統領府)国家安保室長とマクマスター大統領補佐官(国家安全保障問題担当)の電話協議の傍点は両国間の合意を守るということに打たれている」とのみ答えた。「さまざまな表現の中でも米国側が我々に伝えようとする核心のメッセージは、トランプ政権が韓国と常に一緒にするという意志であり、今回の電話でもそのような点が強調された」と伝えながらだ。
次期大統領候補の反応はそれぞれ違った。文在寅(ムン・ジェイン)共に民主党候補はこの日、CBSラジオ番組のインタビューで「トランプ大統領の発言がたとえ商売的なものだとしても、それは防衛費分担問題として残っている」とし「政府は(THAAD費用は) 『防衛費分担金』から除外されると明らかにしてきたが、別の見方をすれば政府が国民を欺いてきたのと変わらない」と述べた。安哲秀(アン・チョルス)国民の党候補側は「裏で合意があったとすれば国民を欺いたことであり、国会批准同意手続きが先行しなければいけない」という立場だ。沈相ジョン(シム・サンジョン)正義党候補は費用を誰が出すかに関係なくTHAAD配備の撤回と密室交渉実体の糾明を主張している。一方、洪準杓(ホン・ジュンピョ)自由韓国党候補は「(トランプ大統領の)交渉手段にすぎない」と話した。劉承ミン(ユ・スンミン)正しい政党候補もこれを防衛費分担金増額のための交渉用カードと解釈し、「合意に基いて履行するべきだ」と述べた。