【社説】理解できないトランプ大統領の「THAAD費用10億ドル」要求=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.04.29 10:09
トランプ米大統領が慶尚北道星州(ソンジュ)に配備された高高度防衛ミサイル(THAAD)の費用10億ドル(約1100億円)を韓国が支払うようにすると述べ、波紋を呼んでいる。トランプ大統領就任100日を迎えてロイター通信が行ったインタビューでだ。26日に星州に配備されたTHAADは、北朝鮮の弾道ミサイルから在韓米軍を保護するのが基本任務だ。しかしTHAADの防御面積が広いため、同盟国である韓国もともに保護できる。そのTHAADの費用を韓国が負担しろということだ。
ロイターが伝えたトランプ大統領の発言は「THAAD費用を韓国が支払うことを望むが、THAADの価格は10億ドル」という内容だ。この内容では、韓国がTHAADの装備費と運営費を含むすべての費用を支払うのか、それとも一部かはまだ不明だ。もちろんメディアがそれぞれの解釈をするよう誘導したトランプ大統領のインタビューの問題点も指摘せざるを得ない。北朝鮮の核武装という深刻な状況を控えて韓米が結束するべきところに局面を壊すような言葉であるからだ。
実際、韓国がTHAAD費用を負担するのは構造的にも容易でない。在韓米軍に配備されたTHAADは米軍の資産だ。その運営費は米国が負担することになっている。韓米は昨年、THAAD配備に関連し、THAAD展開および運営費は米国が負担し、韓国は場所を提供することで合意している。このため韓国政府は星州ロッテゴルフ場の一部(30万平方メートル、公示価格91億ウォン=約9億円)を20日に米国に供与した。ところが突然、国家間の合意を無視して韓国に追加負担を要求した。