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韓経:【社説】現代車労組のあきれる賃金・団体協約妥協要求…政界の責任が大きい

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.03.28 10:53
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現代自動車労組があきれるような賃金・団体協約を要求しているという。目を引くのは現在60歳の定年を「国民年金受領直前年度」まで延長してほしいというものだ。年金開始年齢が62歳(1957-60年生まれ)-65歳(1969年以降出生)に段階的に引き上げられれば、事実上、定年を最大4年延長してほしいという要求だ。また労組は「第4次産業革命及び自動車産業発展による総雇用保障合意書」の締結を会社側に要求しているという。人工知能(AI)とロボットを活用したスマート工場ができても雇用は無条件に維持してほしいということだ。満59歳から適用される賃金ピーク制の全面改善も含まれている。こうした内容で現代車系列の17の労組が共同交渉するという。

話にならない要求だが、最近の国内事情を考えると個別会社の無理な交渉案として済ませるのは難しい。まず今年の春闘期間が早期大統領選挙と重なっているという点だ。中央労働界と大型事業場の労組が例年よりはるかに強く出てくるのは明らかだ。大統領候補と各政党がこうした要求にうなずくことになれば、産業現場には深刻な葛藤が生じるしかない。

 
すでに政界は週最大68時間の勤労時間を52時間に減らすことで合意した状態だ。現代車労組が今回、定年の追加延長や賃金ピーク制の廃止を要求したのも、政界が定年を60歳に延長しながら「賃金ピーク制義務化」を明文化しなかった影響が大きい。さらに解雇や派遣勤労制など雇用柔軟化を骨子とする朴槿恵(パク・クネ)政権の労働改革を阻んだのも政界だ。国家競争力に致命打を与える労働界の要求が今年の春闘であふれる可能性が高いということだ。

しかし労働界、特に大型事業場の労組を弱者と考える国民は減っていることを知らなければいけない。技術が変わっても雇用は維持され、定年がさらに延びる場合、国内で新入社員として現代車に入る余地は事実上消えるしかない。使用者側が力の論理に振り回されず原則通りに交渉に臨まなければいけない理由だ。いつ労働界に「ノー」と言える大統領候補が出てくるのだろうか。

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