【コラム】「中国中心」の地域覇権主義、ますます激しくなる(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.03.08 11:07
現在、われわれは北朝鮮のミサイル攻撃防御用の米国の高高度ミサイル防衛(THAAD)体系の国内配備を制裁するための中国のあらゆる幼稚な経済報復措置を受けている。中国政府が否定しようがしまいが、国家体制上、政府の公式・非公式指示やガイドラインもなくこのような事態が起きるわけがないということは誰でもよく分かっている。
もちろん、このような措置は2001年加入後、中国経済の大躍進の足がかりになった世界貿易機関(WTO)の規範に違反するものだ。その上、習近平国家主席が年頭にダボスフォーラムで保護貿易主義を拒否してグローバル化持続のために中国がグローバル・リーダーシップを発揮すると宣言してからそれほど経たないうちに起きたということでさらに驚きだ。筆者は前回のこのコラム(2月8日付、中央日報日本語版には掲載なし)で指摘した内容のとおり、習近平のダボス発言が現実につながるとは見ていなかった。中国指導層を根本的に信頼していない外国専門家は「習近平の見栄えの良いダボス写真が、中国が指向する『見栄えの良くない方向』までは隠せない」と酷評したことがある。