対米貿易黒字232億ドル…韓国はいま「黒字減らし」に悩み
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.02.20 08:47
経常収支は国家間の経常取引(資本取引を除いた商品の売買、サービスの授受、贈与など)を通じて稼いだ額と支出した額の差だ。経常収支が黒字ということは概ね商品、サービスなどの輸出額が輸入額より多いという意味と解釈される。韓国は主に商品輸出を輸入より多くしたおかげで昨年12月まで58カ月連続で黒字を維持した。輸出減少額より輸入額が多く減る「不況型黒字」議論があるが経常収支黒字は韓国経済を肯定的に見る見方の主要根拠だ。こうした経常収支黒字が「厄介者」になった。正確に話せば米国に対する貿易収支黒字が問題だ。トランプ政権が足をすくっているためだ。
昨年の対米貿易収支黒字は関税庁集計で232億4600万ドルだ。これを根拠に4月に米国が韓国を為替相場操作国に指定する恐れがあるとの懸念が出ている。米国は昨年2月に発効された貿易促進法に基づき毎年4月と10月に主要国の為替相場報告書を発表する。ここで▽対米貿易黒字が200億ドル以上で▽経常収支黒字が国内総生産(GDP)の3%以上であり▽外国為替市場介入規模がGDPの2%以上である国――を為替相場操作国に指定する。為替相場操作国になれば米国政府調達市場進出制限のような通商制裁を受ける。ようやく回復した輸出に冷や水を浴びせかねない。韓国は3種類の条件のうちの最初の2つを満たしている。そのため「4月危機説」も提起される。