【グローバルアイ】日本のトランプジレンマ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.01.17 08:42
日本の朝野によるドナルド・トランプ米次期大統領に対する批判水位は尋常でない。トランプ氏が11日の会見で日本を中国やメキシコとともに貿易不均衡の相手だと名指ししてだ。トランプ氏はこれに先立ちメキシコに新工場を作ろうとするトヨタ自動車も批判した。トランプ氏に対する砲門は自民党の二階俊博幹事長が開いた。13日に決心したような発言を吐き出した。「もう少し冷静に、静かに、紳士らしくやってはどうか。一方的に大声立ててヒステリックに言って歩くのは、大国の大統領のとることか」と話した。婉曲に表現するのが普通の日本で耳を疑わせる直撃弾だ。自民党ナンバー2であり安倍政権の風向計である二階氏の発言は日本の政府与党の内心を代弁する。
麻生太郎財相は同日、日本の米国投資額を説明し「数字が(トランプ氏の)耳に入るようにしなければならない」と話した。不快感の表示だった。自民党ではさらに深刻な話も出てきた。「トランプ氏が『核のボタン』を持つことに、多くの人が不安を持ったのではないか」(小野寺五典政調会長代理)、「相手に不安や緊張を抱かせて取引を仕掛ける。当面世界情勢は不安定にならざるを得ない」(石破茂元幹事長)。安倍首相が昨年トランプ氏に会った直後「信頼に値する指導者」と語った雰囲気は跡形もない。テレビのバラエティ番組では米国が世界の警察から暴力団に変わっているという皮肉さえ聞こえる。1951年の日米安保条約締結以来、日本の有力政治家が米国大統領や当選者にこうした激しい反応を見せたことがあっただろうか。米国を運命共同体とし、日米同盟を安保の機軸とする日本で前例のないことだ。外堀から攻めるというには普通でない。米国優先孤立主義の最大の被害国が日本だと判断するようだ。